サンクトペテルブルグ、その名を聞けば「北のベニス」と称される美しい運河都市を思い浮かべる方も多いでしょう。華麗な宮殿や美術館、広大な公園などが点在し、ロマンチックな雰囲気に包まれたこの街は、ロシア旅行の定番中の定番です。
しかし、サンクトペテルブルグの魅力はそれら華やかな要素だけではありません。歴史の重みを感じさせる建造物も数多く存在し、その雄大さと壮麗さは訪れる者を圧倒します。中でも、サンクトペテルブルクの象徴ともいえる「ペトロパヴロフスキー要塞」は、必見の観光スポットと言えるでしょう。
要塞の歴史に迫る
ペトロパヴロフスキー要塞は1703年にピョートル大帝によって建設が始まりました。当初の目的は、スウェーデンとの戦争中に敵からの侵略を防ぐための防衛拠点でした。しかし、後にピョートル大帝自身が埋葬され、その後もロシア帝国の歴代皇帝が眠る墓所として利用されたことから、要塞は単なる軍事施設を超えて、国の象徴としての役割を担うようになりました。
要塞はハール島と呼ばれるネヴァ川にある島に築かれています。赤いレンガ造りの壁と塔がそびえ立ち、その重厚な姿は圧巻です。内部には聖ピョートル大聖堂、軍の博物館、そして皇帝の墓所などがあります。
見どころを巡る
ペトロパヴロフスキー要塞を訪れる際には、以下のような見どころを巡るのがおすすめです。
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聖ピョートル大聖堂: 要塞の中心部にある大聖堂は、ロシア建築の傑作として知られています。青と白の美しいドームが特徴で、内部にはピョートル大帝をはじめとする歴代の皇帝や皇族の墓が安置されています。大聖堂内では、厳かな雰囲気に包まれながら、歴史を体感することができます。
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軍の博物館: 要塞内には、ロシア帝国時代の軍隊に関する展示が充実した博物館があります。当時の武器や防具、制服などが展示されており、ロシアの歴史や軍事について学ぶことができます。特に、18世紀のロシア軍のユニフォームは、その豪華さと美しさで注目を集めています。
Emperors buried in the Peter and Paul Cathedral | Year of death |
---|---|
Peter the Great | 1725 |
Catherine I | 1727 |
Anna Ivanovna | 1740 |
Elizabeth Petrovna | 1762 |
Peter III | 1762 |
Paul I | 1801 |
Alexander I | 1825 |
Nicholas I | 1855 |
- 皇帝の墓所: 要塞内の聖ピョートル大聖堂には、歴代の皇帝や皇族の墓が安置されています。ピョートル大帝をはじめとする歴史上の人物の眠る場所を目の当たりにすることで、ロシアの歴史に深く触れることができます。
アクセスと周辺情報
ペトロパヴロフスキー要塞へのアクセスは、地下鉄「ゴステリーノイ橋駅」から徒歩で約10分です。周辺にはネヴァ川沿いの遊歩道があり、散策を楽しむこともできます。また、要塞のすぐ近くには「エルミタージュ美術館」や「冬宮殿」などの観光スポットもありますので、併せて訪れることをおすすめします。
まとめ
ペトロパヴロフスキー要塞は、サンクトペテルブルグの歴史と文化を深く理解できる貴重な観光スポットです。重厚な建築物、壮麗な大聖堂、そして皇帝の墓所など、見どころが満載です。サンクトペテルブルクを訪れる際には、ぜひこの「北のベニス」のシンボルに足を運んでみてください!